相続登記の義務化について

query_builder 2023/08/30 相続 費用

2024年4月1日より、相続登記の義務化が開始されます。

相続登記とは、被相続人(亡くなった方)から不動産を相続した際に必要となる不動産の名義変更手続きの事をいいます。

これまでは相続登記はいつまでに行わなければならないという明確な規定がありませんでした。

また、相続登記を行うには戸籍謄本等の資料を集める事や専門家に頼む際に費用がかかります。

こういった理由により相続登記を行わずにそのままにしているケースが多々あります。

相続登記をしない場合、不動産の売買や担保による借入が出来ない事、相続人が死亡しさらに相続が発生した場合に問題が起こる可能性が非常に高いという不具合が生じます。

相続登記が義務化されることにより、相続登記をいつまでに行わなければならないという明確な期限が定められ、行わなかった者に対してペナルティが課せられるということになりました。

今回は相続登記の義務化についてお話していこうと思います。

相続登記を放置するデメリット

相続登記を放置した場合、以下のようなデメリットが考えられます。

①不動産の売却や利活用ができない

不動産の売買は当然ながらその物件の所有者(登記名義人)が行うものです。また、利活用についても所有者(登記名義人)の承諾なしには行えません。

相続登記を行っていない場合、自分がいくら物件の所有者だと主張しても登記名義人となっていない為こういった行為を行う事ができません。

また、その不動産を担保に借入をしたい場合等も同様の理由でできません。

②放置状況の経過による事情の変化

相続登記を行わないまま、相続予定の方が万一死亡した場合、次の相続人が相続することになりますがその際の手続きはさらに煩雑になります。

また、認知症になった場合も同様に不動産の管理をどうするか?火災保険は?等問題が山積みとなってしまうリスクがあります。

③相続人債権者による差し押さえ

相続登記を行っていない場合で、相続人が複数いる場合、その相続人の誰かが債務を返済しない場合、物件が債権者の差し押さえ対象となってしまいます。

このようなリスク・デメリットが存在する為、相続人は早期の相続登記を行うことが必要であると考えられます。

なぜ相続登記が義務化されるのか?


相続登記が行われないまま所有者が特定できない空家や空地が増えてしまうと、適切な処分が出来ず、不動産取引をはじめ、その地域開発の妨げにもなります。

近年この所有者不明の土地や家屋が社会問題となっており、こういった事態を解消する為に不動産の所有者を明確にする相続登記の義務化が決定されました。

このような所有者不明の土地や家屋が増えている背景としては、相続人が登記名義を被相続人のままにしていてもさほど不便を感じないという点が大きな理由の一つと考えられます。

手続きの煩雑さや登記することによって発生する費用の問題と相続を放置することのデメリットを比較し、とりあえずそのままにしておくという考えになるということです。

次に義務化の内容について説明いたします。

相続登記義務化のポイント

2024年4月1日施行予定の相続登記義務化には以下のポイントがあります

①登記をしないことに対する過料の設定

 相続により不動産の所有権を取得したものは、相続の開始及び所有権を取得したことを知った日から3年以内に不動産の相続登記をしなければならない

 登記しない場合、10万円以下の過料の対象となります

②相続人申告登記(仮称)制度の創設

 相続発生後、すぐに相続登記を行えない場合に、相続人であることを申出することで相続登記を行う義務を免れる制度

 その後、遺産分割協議が成立し不動産の所有権の移転が決定した場合には、遺産分割が成立した日から3年以内に相続登記を行わなくてはならない


相続登記が義務化されても、相続したくない不動産(管理の大変な山林や広大な土地、ニーズの低い土地等)があると思います

こういった事例に対応する為に相続土地国庫帰属制度が施行されました(2023年4月27日施行)

■これは相続又は遺贈(相続人に対する遺贈に限る)により取得した土地を手放し、国庫に帰属させる制度です

 ただし、すべての土地を帰属させる訳ではなく、一定の要件を設定し、法務大臣が要件について審査を実施されます


要件(1)土地の要件:通常の管理又は処分をするに当たり過分の費用又は労力を要する土地は不可です

例>建物の存する土地・担保権が設定されている土地・汚染されている土地・境界が明らかでない土地・崖がある等


要件(2)負担金等:土地の性質に応じた標準的な管理費用を考慮して算出した10年分の土地管理費相当の負担金の納付が必要

例>宅地・農地1筆20万円(面積に応じて算定するケースがあります)、森林その他1筆20万円


*相続土地国庫帰属制度を適用する為には、古家がある場合は解体・更地にし、境界を確定させたうえで10年分の管理相当額20万円(場合による)を負担することが必要となります。

また、申請手数料として1筆14,000円が必要となり、この手数料は却下・不承認でも返還されません。

こうして見てみますと、通常の不動産売却と同様の手続きがあり、場合によっては売却をした方が手続きを省略したうえに売却金額も得られるので売買を行った方が良いようにも考えられます。



終わりに

以上今回は相続登記義務化についてお話しました。

相続登記を行わず不動産を放置する事によるリスクや、空家税の制定等、使用していない不動産に関してのペナルティが増えてきています。

株式会社光徳では、こういった相続がらみのお悩みや不動産売却等色々とご相談を賜っております。

どういった事でも構いませんので、何かご不明な事や困った事がございましたらお気軽にご相談ください。

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電話番号:075-200-3893

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